清明
清明
4月5日は、「清明」。
万物が清らかに明るくなり、春爛漫の景色のなかで、草木がいよいよ勢いよく芽吹くころ。澄んだ空気とやわらかな陽の光が、季節の輪郭をより鮮やかに映し出します。
七十二候の中で、清明の初候は「玄鳥至(つばめきたる)」、
次候は「鴻雁北(こうがんきたへかえる)」。
あたたかくなった空のもと、渡り鳥のつばめが南から訪れ、同じく渡り鳥である雁は北へと帰っていく——そんな季節です。
行き交う命の流れに、春の深まりと、自然の確かな巡りを感じます。
万葉集には、この情景を詠んだ歌も残されています。
つばめ来る 時になりぬと 雁がねは
本郷思ひつつ 雲隠り鳴く
遠くへ帰っていくものと、新たに訪れるもの。
その交差のなかに、それぞれの想いや時間が静かに息づいているのかもしれません。
そんな清明のブレンドには、京都府宇治市でつくられた「雁ヶ音」に、同じく京都府産の「やぶきた」を重ね、桜葉とホップ、大麦を合わせました。
ひと口含むと、ふわりと広がる華やぎ。
ホップの軽やかな清涼感と煎茶の瑞々しさが重なり合い、そこへ大麦の香ばしさが奥行きを添えていきます。
春の光のように明るく、軽やかでありながらも、芯に穏やかな厚みを感じる味わいに仕上がりました。
澄みきった余韻が静かに続き、心までも整えてくれるような味わいです。
新たな日々にそっと寄り添う一杯として、ぜひお愉しみください。