啓蟄
3月5日は、「啓蟄」。
虫たちがあたたかな陽ざしを感じ、土の中から出てくる頃。
山肌には芽吹きが広がり、春の木々や草花に向かって、虫たちは羽ばたいていきます。
七十二候の中で、啓蟄の次侯は「桃始笑(ももはじめてわらう)」。あたたかくなりはじめ、梅に続いて花を咲かせる桃の様子を表しています。
春の山を「山笑う」と表現するように、芽が出て花が咲いて生命溢れる状態のことを「笑う」ことと重ねています。
また3月3日のひな祭りは、「桃の節句」とも呼ばれ、梅が笑う印象が強い時期と言えます。
桜の花が「散る」ことに対して、桃の花は「こぼれる」。
笑顔が「こぼれる」ことと重ねれば、桃の花の終わりは悲しく儚いものではなく、外の世界へと羽を広げて出ていく象徴のようなものではないでしょうか。
そんな啓蟄には、紅茶「くらさわ」に蓬とベルガモットの葉を合わせました。
爽やかな緑の香りが紅茶と合わさって、華やかなお花の香りに心地よく包み込まれます。また紅茶のしっかりとしたボディを感じさせるフルーティな味わいから、葡萄を嚙んだ時のような渋味へと変化して、心地よい余韻を感じられます。
心弾む春の日和に、華やかさな彩りを添えるようにお茶の時間をお愉しみください。