啓蟄
3月5日は、「啓蟄」。
「啓」は開く、「蟄」は潜るの意。
虫たちが春を感じ、土の中から出てくる頃。
まだ寒い日もありますが、春を先取りしていきましょう。
啓蟄のブレンド茶では、奈良県月ヶ瀬の煎茶やまとみどりに蓬を合わせました。
力強いビター感と深く濃い緑の風味が特徴的なブレンド茶。煎を重ねても、くっきりとした輪郭の味わいを感じられます。
蓬から生まれるハーブのような清涼感が心地よく合わさります。
蓬は春になると若芽が出て、春の訪れを予感させます。また古くから誰でも採取できる身近な薬草として親しまれてきました。
これは、蓬にはどんなところでも繁殖する力強い生命力が備わっているからです。古代の中国では、不老不死の仙人が住む土地のことを、蓬の山と呼んでいたほど。
実際に、抗酸化力が強いことでも知られています。
またお茶、特に煎茶も「カテキン」が中心となって、老化防止・免疫力の向上につなげてくれます。
お茶と蓬のもつパワーを侮ることなかれ。
目覚めの一杯として飲めば、身体をあたためるだけでなく、煎茶と蓬の相乗効果で頭の中がクリアになるでしょう。そうして自然のパワーを受け取れば、良い一日の始まりとなるはず。
春の始まりのこの瞬間を見逃さないよう、お茶で一息つく時間をぜひつくってみてください。