霜降
10月23日は、二十四節気の「霜降(そうこう)」。
山々から初霜の便りが届きはじめ、朝夕の冷気とともに冬の足音が近づいてくる頃。
澄みわたる夜空を見上げれば、中秋の名月と並び称される「十三夜」。
この頃に収穫される作物の実りにちなみ「栗名月」とも呼ばれ、十五夜と十三夜をあわせて「二夜の月(ふたよのつき)」と呼び習わします。
温かな器を手に取り、水面に月を浮かべるように立ちのぼる湯気を吸い込むひとときは格別です。
三年番茶と煎り番茶をベースに、黒葡萄葉、イチジク葉、レモン皮を重ね、深まりゆく宵に寄り添う特別なブレンドを仕立てました。
ふわりと鼻先をかすめるのは、焚き火を思わせるスモーキーな薫香。
その奥から、白檀のような穏やかな香りが静かに続きます。
口に含めば、タルトタタンを思わせる果実味とメープルのコクが広がり、
後口には檜の清らかな芳香がそっと抜けてゆきます。
茶葉から醸し出される森の気配が、心身をやさしくほぐしてくれる一杯です。
秋の夜長に身体を温め、来る冬へ向けて心と身体を整える穏やかな時間を、どうぞお愉しみください。